Google Driveの新UI:PDFナビゲーションと動画検索が進化
Google DriveでPDF、動画、画像、音声ファイルを開くときのインターフェースが刷新されます。PDFの目次・サムネイル表示や、動画の文字起こし検索など、長いドキュメントを扱う方には嬉しいアップデートです。
要約
Google DriveでPDF、動画、画像、音声ファイルを開いたときの画面が新しくなります。PDFには左側に目次とサムネイルが表示されるようになり、長い資料でも迷わず目的のページにたどり着けます。動画では文字起こしからキーワード検索ができるようになり、「あの発言どこだっけ?」という場面で威力を発揮しそうです。
何が変わるのか
Google Driveで外部ファイル(PDF、動画、画像、音声)を開いたときの表示画面が刷新されます。
PDFの新しいナビゲーション
PDFを開くと、画面の左側に新しいパネルが表示されるようになります。ここには、目次(ドキュメントに目次がある場合)と、各ページのサムネイルが並びます。
これまでPDFを見るときは、スクロールして目的のページを探すか、ページ番号を直接指定するしかありませんでした。特に数十ページあるような資料では、「確かあの辺りに書いてあったはず」と何度もスクロールした経験がある方も多いのではないでしょうか。
サムネイルがあれば、視覚的にページの内容を把握しながら移動できます。目次があるドキュメントなら、章や節を直接クリックしてジャンプできます。
動画の文字起こし検索
動画ファイルには、文字起こし(トランスクリプト)からの検索機能が追加されます。
動画を再生して目的の箇所を探す手間が省けるのは、地味ながら大きな改善です。会議の録画ファイルを見返すとき、「予算の話はどこでしていたっけ」と全編を早送りで流す必要がなくなります。
ただし、この機能が日本語の動画でどこまで精度よく機能するかは、実際に試してみないと分かりません。Google Driveの動画字幕生成は日本語対応していますが、検索精度は使い方次第かもしれません。
その他の変更
ファイルメニュー、ツールバー、アプリバーのデザインも新しくなります。見た目の刷新がメインで、操作方法が大きく変わるわけではなさそうです。
使えそうな場面
長い提案書や報告書の確認
数十ページの提案書を受け取って、必要な箇所だけ確認したいとき。サムネイルで全体を俯瞰しながら、目的のセクションにジャンプできます。
会議録画の振り返り
Google Meetで録画した会議動画をドライブに保存している場合、文字起こし検索で「予算」「来月」「承認」といったキーワードから該当箇所を探せます。1時間の会議を全部見直さなくても、必要な発言だけを確認できるのは助かります。
研修動画のポイント復習
社内研修の動画を後から見返すとき、「特定の設定手順」を検索して該当箇所から再生開始。覚えていない部分だけピンポイントで確認できます。
展開スケジュール
- Rapid Releaseドメイン: 提供開始済み
- Scheduled Releaseドメイン: 2025年12月11日から順次展開(1〜3日で完全展開)
管理者向けの設定項目はありません。機能はデフォルトでオンになります。
対象ユーザー
このアップデートは、以下のすべてのユーザーが利用できます。
- すべてのGoogle Workspaceエディション
- Workspace Individual
- 個人のGoogleアカウント
エディションによる制限がないのは嬉しいポイントです。最近のGemini関連機能はBusiness Starter対象外のことが多いですが、今回はUIの改善なので全員が恩恵を受けられます。
考えてみると
PDFのナビゲーション改善は、地味ですが確実に便利です。長い資料を扱う機会が多い方は、この変更を歓迎するのではないでしょうか。
動画の文字起こし検索は、日本語での精度が気になるところです。英語の動画なら問題なく動きそうですが、日本語の会議録画でどこまで実用的かは、実際に展開されてから確認してみたいと思います。
今回のアップデートは「ファイルの閲覧」という基本機能の強化です。派手さはありませんが、毎日使う機能だけに、積み重ねで効いてくる改善ではないかと感じます。