Google Chatアプリのドロップダウンに動的データソースサポートが追加
Google Chatアプリ開発者向けに、カードのドロップダウンやセレクトメニューで動的データソースを使用できるようになりました。選択肢を外部データから取得でき、メンテナンスコストを削減できます。
はじめに
「Chatボットのドロップダウンに表示する選択肢を、毎回手動で更新しなければならない」
Google Chatアプリを自社向けに開発・運用している場合、こうした手間に悩んだことはないでしょうか。
これまで、Google ChatアプリのカードUIで使用するドロップダウン(選択メニュー)は、カード生成時に選択肢を静的に定義する必要がありました。2026年3月のアップデートで、選択肢を外部データソースから動的に取得できるようになりました。
今回のアップデートとは
動的データソースとは
Google Chatアプリのカード(インタラクティブUI)には、SelectionInput ウィジェットを使ったドロップダウンやマルチセレクトメニューを組み込むことができます。
今回のアップデートで、このウィジェットの選択肢を動的に取得できるようになりました。
- ユーザーがドロップダウンを開いたタイミングで外部APIやデータベースから選択肢を取得
- キーワード入力によるオートコンプリート(絞り込み検索)への対応
- 常に最新のデータを選択肢として表示
これまでの制限
従来は、カードを生成する際に選択肢をすべてコード内に定義する必要がありました。たとえば「担当者一覧」をドロップダウンに表示する場合、人事異動のたびにアプリのコードや設定を更新しなければなりませんでした。
動的データソースで変わること
| 項目 | 従来 | アップデート後 |
|---|---|---|
| 選択肢の定義 | カード生成時に静的定義 | 外部ソースから動的取得 |
| データ更新 | コード変更が必要 | データソース側の更新のみ |
| 選択肢の絞り込み | 静的リストのみ | オートコンプリート対応 |
開発者向けの実装概要
対象
この機能はGoogle Chat APIを使ってChatアプリを開発している開発者向けです。エンドユーザーが設定する機能ではなく、アプリ開発・管理者が実装する機能です。
実装のポイント
カード定義の SelectionInput ウィジェットに、静的な items の代わりに動的データソースのエンドポイントを指定します。ユーザーがドロップダウンを操作すると、ChatアプリがAPIコールを行い、リアルタイムで選択肢を返す仕組みです。
オートコンプリートに対応しているため、選択肢が大量にある場合でも、ユーザーが文字を入力して絞り込むことができます。
中小企業での活用シーン
社内申請フォームの自動化
Google ChatアプリでIT機器申請や経費申請のフォームを作成している場合、「申請先の承認者」「商品カテゴリ」といったドロップダウン選択肢を、スプレッドシートやデータベースから自動的に取得できます。マスターデータを更新するだけで、アプリ側のコード変更なしに選択肢が最新化されます。
顧客・案件管理との連携
CRMやスプレッドシートに管理している顧客名・案件名を、Chatアプリのドロップダウンから検索して選択できます。大量のデータがある場合でも、オートコンプリートで素早く絞り込めます。
勤怠・シフト管理
社員一覧や部署一覧を動的に取得して表示することで、入退社による変更があっても、データソース(スプレッドシートや社内システム)を更新するだけで対応できます。
注意点
対象はアプリ開発者
この機能はGoogle Chat APIを利用したアプリ開発が前提です。Google Chatを使うだけのエンドユーザーや管理者向けの設定ではなく、Chatアプリの開発・カスタマイズを行う環境が必要です。
動的取得のレスポンス設計
ユーザーがドロップダウンを開くたびに外部APIへのリクエストが発生するため、レスポンス速度とAPIの負荷に注意が必要です。選択肢の数が多い場合はオートコンプリートで絞り込む設計を検討してください。
まとめ
- Google Chatアプリのドロップダウンやセレクトメニューで動的データソースが利用可能になった
- 選択肢を外部APIやデータベースからリアルタイムで取得できる
- オートコンプリートによる絞り込み検索にも対応
- カード定義の静的な選択肢リストのメンテナンスコストを削減できる
- 対象はGoogle Chat APIを使ったアプリ開発者
自社向けChatアプリを開発・運用している場合、選択肢の更新作業を効率化できます。
参考リンク:
※当記事はKz class合同会社が作成しており、Google合同会社およびGoogle LLCとは関係ありません。記載内容は2026年3月時点の情報です。