Google Chatのスペース参加リクエストを制御できる新設定
スペースオーナーが「参加リクエスト」を無効化できるようになりました。機密性の高い情報を扱うスペースのセキュリティを、追加費用なしで強化できます。
要約
Google Chatに、スペースへの「参加リクエスト」を制御できる新しい設定が追加されました。これまでは、スペースのリンクを知っている人なら誰でも参加リクエストを送ることができましたが、この新設定によりスペースオーナーやマネージャーがリクエスト自体を無効化できるようになります。機密性の高い情報を扱うスペースのセキュリティを強化したい場合に便利な機能です。
これまでの課題
Google Chatのスペースには、アクセス権限に応じていくつかの公開レベルがあります。
誰でも参加できるオープンなスペースなら、リンクを知っていれば自由に入れます。制限付きのスペースの場合は、リンクからアクセスしても、オーナーやマネージャーの承認が必要でした。
ただ、承認制のスペースにも1つ課題がありました。リンクさえ知っていれば、誰でも「参加リクエスト」を送ることができたのです。
たとえば、経営層だけが参加するスペースのリンクが社内に広まってしまった場合を考えてみてください。リクエストが次々と届き、その都度「申し訳ありませんが、このスペースは限定メンバーのみです」と断る手間が発生していました。
何が変わったのか
今回のアップデートで、スペースオーナーとマネージャーは「参加リクエストを許可するかどうか」を設定できるようになりました。
スペースの設定メニューに「Allow requests to join」というトグルが追加されています。これをオフにすると、リンクを知っている人がアクセスしても、参加リクエストを送ることすらできなくなります。
リクエストが無効化されたスペースにアクセスしようとすると、「No access(アクセス権がありません)」というメッセージが表示されるだけ。オーナーへの通知も、ユーザーからのリクエストも発生しません。
こんなときに使える
この設定は、アクセスを厳密に管理したいスペースで活躍しそうです。
経営会議や役員向けスペース
経営層だけが参加するスペースでは、メンバーは最初から決まっていることが多いでしょう。途中から誰かが参加をリクエストしてくる状況は、そもそも想定されていないはずです。
リクエスト自体を無効化しておけば、うっかりリンクが漏れても余計な対応が発生しません。
プロジェクト終了後のアーカイブスペース
プロジェクトが終わって、情報共有の必要がなくなったスペース。でも記録として残しておきたい、という場面があります。
こういったスペースは、新規メンバーを受け入れる必要がありません。リクエストを無効化しておけば、放置していても安心です。
顧問先ごとの機密スペース(士業向け)
税理士や社労士の事務所では、顧問先ごとにスペースを作っていることがあるかもしれません。
顧問先Aのスペースに、顧問先Bの担当者が誤ってリクエストを送ってくる。そんな状況を避けるために、招待制を徹底したいスペースでは有効です。
設定方法
設定は簡単です。
- Google Chatでスペースを開く
- スペース名の横にある設定アイコン(歯車マーク)をクリック
- 「Allow requests to join」のトグルをオフにする
これだけで、参加リクエストが無効化されます。
なお、この設定はスペースごとに行います。組織全体で一括設定する管理者向けの機能はありません。各スペースのオーナーやマネージャーが設定を変更する形になります。
注意点
いくつか気をつけておきたいことがあります。
招待以外の方法で参加できなくなる
リクエストを無効化すると、新しいメンバーは既存メンバーからの招待でしか参加できなくなります。「リンクを送るから、そこからリクエストして」というやり方は使えません。
新メンバーを追加したい場合は、スペースの設定から直接招待してください。
管理コンソールでの一括設定はできない
先ほども触れましたが、この設定はスペース単位です。Google Workspace管理者が管理コンソールから組織全体に設定を強制できません。
「機密スペースでは必ずリクエストを無効化する」といったポリシーを徹底したい場合は、運用ルールとして周知する形になりそうです。
さらに厳しく制限するなら
この設定を使っても、既存メンバーは新しいメンバーを招待できます。招待も含めて制限したい場合は、スペースの設定で「メンバーの招待を制限する」オプションも確認しておくとよいでしょう。
展開スケジュール
- Rapid Releaseドメイン: 2025年12月1日から展開開始
- Scheduled Releaseドメイン: 2025年1月7日から展開開始
展開には1〜3日程度かかることがあります。設定メニューに項目が見当たらない場合は、数日待ってみてください。
対象
すべてのGoogle Workspaceプラン、および個人のGoogleアカウントで利用できます。
まとめ
今回のアップデートは、地味ですが実用的な改善だと思います。
「誰でもリクエストを送れる」という従来の仕様は、オープンな文化には合っていましたが、機密情報を扱うスペースでは少し困ることがありました。
スペースの用途に合わせて設定を選べるようになったことで、Google Chatをより安心して使えるようになりそうです。
ひとりで情シスを担当している方でも、5分もあれば設定できます。まずは機密性の高いスペースから、設定を見直してみてはいかがでしょうか。
参考リンク
本記事はKz classによる解説であり、Google公式の見解ではありません。